事 例
当事務所は不動産登記、会社登記等々の幅広い業務をしていますが、
やはり中心は債務整理関連業務になります。
そんな中で以下の様なご質問をよくいただきます。
「過払い金があるかもしれないけれど、
どうせ戻ってこないのではないかと思い、今までそのままにしていた」
「私は今まで司法書士事務所に縁もなく、一度も行ったこともないので、
あらかじめどういう風に手続が進むのか知りたい」
「今まで依頼した人たちは結局どの様な結果になったのか参考にしたい」
以上の様なご質問を踏まえ、当事務所にご相談をお考えの方のお役にたつように、
これまでご依頼いただいた方々の事例をご紹介したいと思います。
もちろん、ご本人を特定できないように少しアレンジを加えていますが、
当事務所や他の司法書士に相談しようか悩んでいる方がいらっしゃいましたら、
読んでいただき、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
過払い金返還請求 A様 60代男性
【事例:過払い金返還請求】
依頼者 A様 60代男性 神奈川県茅ヶ崎市在住
職業 アルバイト、年金収入あり
<依頼内容>
過払い金返還請求 B社(1社のみ)
(他は、住宅ローンの借り入れ以外には、借入なし。過去に完済した会社もなし。)
<借入の理由>
10年以上前、生活費が一時的に足りなくなったことがあり、借り入れされたそうです。
毎月の返済は2~3万円でしたので、少しずつ返済していこうと考えておられたようです。
その後、借りたり返したりの繰り返しがずっと続いてしまっていて、返済を続けても、なかなか元金が減っていかないとのことでした。
<過払い金について気付いたきっかけ>
B社に返済の件で数日遅れる旨の電話連絡したところ、
突然担当者から、債権債務なしの「ゼロ和解」をしませんかと持ちかけられて不審に思われたそうです。
電話を切った後、よくお考えになったところ、もしかしたら過払金が発生しているのではないかと気付かれたとのことでした。
<当事務所にご相談、ご依頼いただいたきっかけ>
奥様がタウンページで探して下さったそうです。
<ご依頼の経過>
平成○○年11月 当事務所にご来所、この時はご相談のみでした。
ご本人が取引履歴を請求中とのことで、届いたら再度ご相談いただくことになりました。
平成○○年12月 再度当事務所に来所、相談。
ご本人が取得した取引履歴で利息制限法による引直計算をしてみたところ、
やはり過払い金が発生しており、過払い金額は約62万円(元金のみ)でした。
正式に当事務所にご依頼いただくこととなりました。
ご本人のご希望は、早期に、且つできるだけ多くの過払い金の返還を、とのことでした。
同日、受任通知をB社に送付しました。
平成○○年1月 取引履歴がB社から当事務所に届きました。
平成○○年2月 B社担当者から、和解案の提示がありました。
和解案(1)2月末までに22万円の返還
和解案(2)3月末までに30万円の返還
ご本人と相談させていただいたところ、どちらの和解案も納得出来ないとのことで、
過払い金返還請求訴訟を提起することとなりました。
平成○○年2月 藤沢簡易裁判所に訴訟を提起しました。
平成○○年2月 第1回目の口頭弁論期日の数日前に、B社から移送申立がされました。
裁判を藤沢簡易裁判所ではなく、○○簡易裁判所(B社の本店近く)で行うようにしたいとの申立です。
時々、この様な申立がされることがありますが、
すぐに意見書を提出してB社近くの○○簡易裁判所で裁判を行うことを認める必要性はないことをしっかり述べておきました。
平成○○年2月 第1回口頭弁論(藤沢簡易裁判所)
司法書士大野久海子が原告代理人として出廷しました。
被告は欠席でした。
被告(B社)の移送申立は却下するとのことでした。
次回の口頭弁論期日を決めて終了しました。
平成○○年4月 第2回口頭弁論(藤沢簡易裁判所)
この日も被告は欠席でした。
この日で弁論は終結し、判決が出ることとなりました。
平成○○年4月 判決言渡し(藤沢簡易裁判所)
当事務所の全面勝訴でした。
平成○○年5月 B社から控訴するとの連絡がありました。
この時点で過払い金の一括返還なら、45万円とのことでしたが、当然無理ですので断りました。
平成○○年7月 控訴審、第1回口頭弁論(横浜地方裁判所)
控訴審第1回目の口頭弁論は、ご本人様は出廷する必要がありません。
司法書士は、代理人にはなれませんが書類作成者としてサポートさせていただくことになります。
これで弁論が集結し、9月に判決が言い渡されることとなりました。
平成○○年7月 B社から50万円の返金で和解してほしい旨の連絡がありました。
平成○○年8月 B社から60万円の返金で和解してほしい旨の連絡がありました。
平成○○年9月 B社から再度和解してほしい旨の連絡がありました。
いずれの和解提案も、ご本人にご連絡させていただいたところ、
応じられないとのことでしたので、その旨をB社に連絡しました。
平成○○年9月 控訴審、判決言渡し
再びご本人全面勝訴
平成○○年9月 B社担当者から連絡があり、来週中に過払い金全額及び
入金日までの過払い利息利息を含めて全額支払ってくれるとのこと。
請求書を作成しFAXしました。
平成○○年9月 ご本人の口座に過払い金の返金があったとの連絡がありました。
費用の清算をして、書類をご本人のご自宅に送付させていただき、終了となりました。
<ご依頼を振り返って>
B社の場合は、任意和解での過払い金返還提示額が低く、訴訟になっても第1審では解決せず、控訴審まで行くことが多いのですが、当事務所で最近扱った案件では、控訴審が終われば、過払い利息を含めて全額返還してもらえています。
他の会社よりも時間がかかることが多いので、依頼者の方をお待たせしてしまうことがありますが、今まで支払った大切なお金ですので、ぜひ多く取り返していただきたいと思っております。
<ご依頼者様からのご感想>
「大野様
この度は、大変お世話様になりました。
むずかしい問題を時間をかけて根気良く解決して頂きまして、ありがとうございました。
早速、書類をお送り下さいましてありがとうございました。
受領書が遅くなり申し訳ございません。 A」